日産ゴーン元会長の逮捕と松下幸之助

コラム マインドセット

日産自動車V字回復の立役者であるゴーン元会長

2010年~2017年にかけて約90億円分の報酬を有価証券報告書に記載しなかったとして、先日逮捕・起訴されました。

このニュースは日本のみならず世界中に衝撃を与え、「ゴーンショック」という言葉を生みだしました。

日産は売上12兆円の超巨大企業ではありますが、社員の平均年収は765万円。

一般企業の平均年収420万と比較すると非常に高い給与ですが、ゴーン元会長は年間10億円もらっていました。その差はなんと250倍超。

ゴーン元会長の実績はなんといっても、日産のV字回復。

長期にわたる販売不振で業績悪化が続き、有利子負債が2兆円に膨れ上がり倒産寸前となった日産。救済を求めてルノーと業務提携した際に送り込まれたのがゴーン元会長です。

調達先の絞り込みによる購買コスト削減や工場閉鎖等のコストカット施策を積極的に行い、日産の業績はV字回復しました。

その後もゴーン元会長は現在まで約18年間リーダーとして、日産は堅調に業績を推移させてきました

一方で高額過ぎる報酬が社会から批判を受けたこともありました。

ゴーン元会長がもらっている10億円の報酬は役員の上場企業報酬でもほぼトップの金額です。(2009年までは20億円)

上場企業役員報酬ランキング(東洋経済)

「グローバル企業のCEOとして これぐらいもらうのは当然」

とゴーン元会長が発言しているという報道もありますが、日本国内から批判が生まれてしまったのは事実です。

他にも自宅のリフォームや私的なことに対して会社のお金を使っていた、と言う報道もあります。

このことから私達が学ぶべきことは何でしょうか。

経営の神様と呼ばれる松下幸之助氏やドラッカーは次のように述べています。

「企業とは社会の公器である」

企業は単独に存在するものではなく、社会に存在させてもらっている。

顧客、取引先、業界、地域、国、環境といった外部とのつながりによって活かされている、と。

つまり、

それまでどんなに実績を上げて、売上や利益を伸ばしていたとしても「企業とは社会の公器である」ことを忘れてしまった瞬間に利他の精神ではなく、利益至上主義の企業となります。

利益至上主義は犠牲者を生みます。社員、顧客、株主、業界、国、環境、地域等、どこかに歪が生まれるのです

会社を私物化するのではなく、社会の公器であると考え、自分を律すること。利他の精神を持ち続けること。

私達は日々肝に命じる必要があるのです。