売上目標はもう立てなくていい

コラム マインドセット マネジメント

今年最後のコラムです。

もうすぐ年末年始。この時期に来期のことを考える経営者の方は多いですね。今期を振り返り、来期の戦略を立てる。社員やお客様からの連絡もないため、じっくり自分(自社)のために時間を費やす。そして、年明けから計画を行動に移す。

そのときに自社に売上目標があるかないかで行動の仕方が大きく異なります。

売上目標がある企業の多くは年明けから追い込みをかけます。(4月決算の場合)

決算セールとして値引きを行い、とにかく営業や集客に力を入れます。社員にも追い込みと圧力をかけ、今まで計画にまったくなかった新しい商品を短期間で立ち上げて販売を迫る経営者もいます。

なぜこんなことをするのかというと目標を達成していない会社は目標に近づくためですし、目標達成した(または達成見込)の会社はどれだけ上積みできるかチャレンジするためです。

売上目標がある会社は当たり前ですが、売上・利益に焦点を当てて行動します。決算セールも社員への追い込みも無茶な新商品販売も自社の売上・利益を伸ばすための施策です。

一方で、十方よし.tvでご紹介しているような、中長期で物事を考え、毎年着実に成長している優良企業では、売上目標を立てているところはほとんどありません。

それは数字を重視しないという意味ではありません。もちろん数値は追っていますし、売上計画も立てているところもあります。しかし、その計画通り達成しなかったからといって、無理やり数字を作るようなことは決してしません。

売上が落ちる場合、考えられることは2つです。1つ目は実行すべき施策ができていない。もう1つはお客様のニーズにあった商品・サービスが提供できていない。このどちらかが原因だと考えられます。

社員が懸命に働いているにも関わらず、実行すべき施策ができていない場合は、社員に大きな負荷がかかっていることが考えられます。業務内容のレベルが高すぎるか、不必要な業務に時間を取られているか、予想外のトラブルが勃発し、遅延しているか、など、様々なことが考えられますので、社員とコミュニケーションを取りながらしっかりと対応してきます。

もちろん、社員と密なコミュニケーションを取り、経営者の求める情報がきちんと報告される体制を作っていることが前提です。

社員がやるべきことをきちんと実行しているにも関わらず、売上がついてこないとしたら、お客様のニーズを満たせていない可能性があります。十方よし企業は「売上はお客様を満足させた結果ついてくるもの」という認識があるため、計画通りいかなければ「もっとお客様の満足を高めるために何をすべきか」に焦点を当てて考えます。

市場の変化、お客様のニーズの変化、強力な競合商品の出現、お客様との信頼関係の変化、提供商品やサービスの劣化、等を検討し、改善を始めるのです。

そのためにやらなければいけないことは山程あります。市場や競合に関する情報が入る体制を整えること、さらにお客様と親密なコミュニケーションを取り、信頼関係が壊れないようにすること、そして提供商品やサービスが劣化しないように、品質チェックを十分に行うこと。社員やお客様ときちんと向き合うこと。これらを細分化すると、非常に膨大な仕事が生まれます。

しかし、過酷だからこそ多くの経営者はやろうとしません。その結果、お客様も社員もひどい扱いを受けている企業が多いのです。だからこそ社員やお客様と向き合うことで、素晴らしい企業として称賛され、お客様からも社員からも愛される企業になることができます。そしてさらに愛される範囲を広げ、継続していくことで社会に愛され、時代に愛される十方よし企業へと変貌していくのです。

十方よし企業にとって年末年始は幸せな時間です。

何のために会社を始めたのかを改めて考える。そしてお客様や社員にどれほど喜ばれたか実感し、お客様をどうすればもっと喜ばせるか、社員を能力を最大限活かすために何をすべきかを検討する。

愛がなければとてもでなければできません。

経営とは大変な仕事です。十方よし経営は更に大変な仕事です。しかし、成し遂げることができればそれだけ多くの方を幸せにすることができます。来年もまた大変なことがあるかもしれません。それでも共に頑張りましょう。より多くの幸せを生み出すために。

本年もありがとうございました。来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。